
ベーチェット病患者の妊娠・出産は、
自分の体調と向き合いながら、慎重に行わなければなりません。
出産は決してゴールではなく、
新たな戦いの始まりでもあるのです。
産後は精神的にも肉体的にも辛く、
眠りたくても赤ちゃんが泣けば休むこともできない。
心の疲れは、やがて病状悪化を招いてしまいます。
私が長男を出産した順天堂大学浦安病院では、
条件つきですが宿泊型産後ケアをスタートさせました。
出産時の入院中は、持病の有無に関わらず、
夜間は赤ちゃんを預かって休ませてくれるなど、手厚いケアを感じました。
そこに加え、産後60日未満の方はショートステイで体調を整えて、
生活リズムを作ることができるのです。
順天堂浦安病院が設けている条件を記載します。
・浦安市民であること
・出産後60日未満
・医療管理の必要なしと退院許可が出た母子であること
・育児への不安を抱いている
・家族からの支援を受けにくい環境にある
利用期間は7日以内とされていますが、費用がとても安いんです。
1日3食がつき、1泊2日6000円(1日追加ごとに3000円)です。
住民税が非課税なら、1泊2日3000円(1日追加ごとに1500円)です。
赤ちゃんのケアに必要なミルク・オムツ・衣類は、病院で準備してもらえます。
このサービスを見たとき、
私の時もあればよかったのに……と思いました。
産後はいきなり社会へ放り出されるような感覚を抱き、
赤ちゃんの世話に戸惑うことも多いでしょう。
加えて、ベーチェット病が増悪しやすい不安定な時期ですから、
こうしたサービスに甘えることは大切だと思います。ちなみに、順天堂大学浦安病院の場合インターネットから利用申し込みできます。
(あなたの近くでもないか、探してみてください)
一旦退院したけれど不安でいっぱいという方は、
産後サービスを利用してみてはいかがでしょうか?
宿泊中に助産師さんや看護師さんとコミュニケーションを図り、
育児や体調への不安解消もできますよ。
女性は母になると、何でも頑張らないと! と意気込んで、
くたくたになってからようやくスタボロの自分に気づくものです。
誰かに助けてもらうのはずるい!
子育てのできない親。
そんなレッテルを貼られるのではないかと、罪悪感も生まれてきます。しかし、子育ては周囲の協力やサポートがあって初めて成り立つもの。
身近にあるサービスを上手に利用し、
産後ケアを終えてから頑張る充電期間と捉えてみてください。
無理して頑張るのではなく、
もっと頑張れるように準備しているのだと。
順天堂浦安病院には、膠原病内科も小児科もあります。
もし不安なことがあった場合は、
いつでも相談に乗ってもらえる体制ですので安心ですね。
産後ケアの間に、赤ちゃんと自宅で過ごすイメージトレーニングをし、
母親としての意識を育む期間ともなるでしょう。