
ベーチェット病をテーマにした映画があるのをご存じですか?
2004年に公開された映画「解夏」です。
原作は、さだまさし著書の同名書籍(2002年幻冬社より刊行)。
製作はフジテレビ、東宝、電通。
さだまさしさんが、なぜベーチェット病にスポットを当てたかは不明です。
「精霊流し」や「眉山」の方が、さだまさしさんの小説は有名ですよね。
どちらもNHKでドラマ化されていますので。
「解夏」の主演は大沢たかおで、
ベーチェット病に体を蝕まれていく高野隆之を演じています。
ヒロインは石田ゆり子で、懸命に隆之を支え見守る様子が、
健気で素晴らしい熱演でした。
この作品で大沢たかおさんは、日本アカデミー賞主演男優賞を受賞しているんですよ。
解夏では、主症状の1つである眼病変に注目し、
次第に視力が失われていく様子を、細かな描写で追っています。
私はこの映画を観て、初めて知ったことがあります。
「視力が失われると、真っ暗闇になるんじゃない。真っ白な世界に変わるんだ」。ということ。
なんだかほっとした気持ちになりました。
視界が乳白色に変化していくなんて、まだ希望を感じられました。
ちなみに、同年フジテレビで「愛し君へ」のタイトルで連続ドラマ化されています。
藤木直人演じるカメラマンが、眼病変に侵されていく物語です。
私は、独身時代だった20代に、主人公と同じくカメラマンをしていたので、
ものすごく気になって観ていました。
私はまだ観ていないのですが、
2014年には「サクラサク」として再び映画化されたようです。
親しい人たちと一緒に、
ぜひベーチェット病への理解を深めるためにご覧くださいね。
病気になってしまったと悲観している方にこそ、観てもらいたい物語です。