
外陰部潰瘍が出来た場合、
ベーチェット病の存在を知らない方は、婦人科を受診することが多いと思います。
また、男性は泌尿器科を選ぶでしょう。
外陰部潰瘍はベーチェット病で起こる特有の症状ですが、
医師でもあまり知識がない場合は、
誤診されやすい症状だということを知っておいてください。
私の経験から、外陰部潰瘍で誤診され、
その際に処方された薬の情報などをご説明いたします。
私も外陰部潰瘍が明らかとなった時期は、長女を妊娠中でした。
妊娠中とあり、妊婦検診でお世話になっている婦人科へ受診しました。
初見で医師は、「ヘルペス」と診断し、アラセナAという軟膏を処方されました。
ヘルペスという言葉に、
夫から多少なりとも嫌悪感を抱いている雰囲気を感じました。
だって、ヘルペスって性病のようなイメージを抱く方もいるでしょう?
しかし、処方された軟膏では一向に回復へ向かうことなく、再度診察へ。
まず行ったのは、外陰部を拭い、検体を病理検査へ回すこと。
細菌感染や原因の特定を行うためです。
検査は外部機関へ依頼し、検査結果を聞きに再度診察へ伺いました。
検査結果は、「単純ヘルペスウイルス(-)」の判定でした。
口内炎・高熱が続くなどの症状と照らし合わせ、
ベーチェット病との疑いを持たれて、
順天堂浦安病院の膠原病内科へ紹介状をもらいました。
ベーチェット病特有の外陰部潰瘍なら、
ステロイド配合の軟膏を使用するのが一般的です。
2つの似たような外陰部の症状でも、
処方されるべき薬は全く異なるのです。
もし、外陰部潰瘍ができて受診するなら、
ほかの症状がないか・きちんと病理検査を行ったかを確認してください。
誤った処方で、かえって外陰部潰瘍を悪化させてしまうことがあります。
受診する科を迷うときは、皮膚科がおすすめです。
潰瘍は見分けが難しいため、
曖昧な診察で終わってしまうこともあるでしょう。
外陰部も皮膚の一部です。
皮膚のスペシャリストである皮膚科なら、判別もしやすいはずです。