
ベーチェット病には、特殊病変があります。
腸管ベーチェット・神経ベーチェット・血管ベーチェット。
この中でも、
神経に異常をきたす神経ベーチェットについて触れたいと思います。
神経と名がつく通り、脳神経などに病変が現れるタイプです。
急速に悪化するケースと
慢性化しながら進行を続けるケースがあります。
急性期になると、
めまい・頭痛・発熱といった症状に悩まされるのが特徴です。
頭痛の場合、片頭痛とは明らかに異なり、
頭が割れるような激しい痛みとなって現れます。
放置して、やがて髄膜炎・脳幹脳炎といった重篤な症状へと進行していくのです。
慢性化した場合、ゆっくりと脳機能を阻害していきます。
歩行が難しくなったり、認知症に似た症状を起こすことも。
言語障害・記憶障害など、
脳疾患特有の症状が見られる事例も報告されています。
こうした深刻な症状を起こした場合、手遅れになっては大変危険です。
取り返しのつかない結果になる可能性だってあります。
だから、いつもと違うなと思うときは、速やかに医療機関を受診すること。
膠原病内科を受診し、脳神経内科などと連携してもらうと安心です。
予後が心配されることが多い神経ベーチェット。
決して、見逃しがないよう、
普段からご自身の体調はしっかり把握しておきましょう。